« 男子厨房に立つ | トップページ | ミュージシャンへの道 その3 »

2014年11月15日 (土)

音楽と数学(倍数) その4

「倍数」に関して書き忘れたことがありました。

倍音が実際には、どのようなものであるかをもう少し詳しく説明します。
全てのものに1つ以上の固有振動数があり、それが倍音になることを書きました。
ただし形状によっては必ずしも一番下の周波数の固有振動数の整数倍にならないこともありますが、それは楽器として扱う場合では、特殊な場合なのでさておき、整数倍の場合のみを考慮します。
下の表は、12倍音までの構成音です。
フルートだと10倍音以上は難しいですが、管楽器の倍音練習やギターのハーモニクスなどで発音できる音です。
実は人間の声にも含まれています。
Harm

表の一番下で、基音が55Hzとした場合、それぞれ基音に2,3,4,…を掛けたものがその倍音の周波数です。きれいに整数倍になります。

そしてこの場合、基音と同じ音が、2、4、8倍音に現れます。例えばラの音であれば、上のラが2倍音、その上のラが4倍音、そのまた上のラが8倍音になります(その次は16倍音です)。
さてこれからです。間に含まれる倍音は何故五度とか三度とかわかったと思いますか?
実はこれは純正律の考え方と同じで、調べたい倍音を分子にして、その倍音の下の基音の倍音を分数にした、周波数比で考えます。
例えば5倍音の場合、その倍音の下の基音の倍音は4倍音です。
周波数比が、5/4になる音は純正律でいう三度になるため、表ではⅢと記述しています。
そう考えると3、6、9、10、12倍音はすぐわかると思います。
残りは7倍音と11倍音ですが、実はこの音は純正律には含まれません。もちろん平均律にも含まれません。
ただし最も近い音として抽出したものがそれぞれ、上の表で言うbVIIと#IVに値します。
ここでは、その音から離れていることをあらわすために、表に平均律とのズレをcent(平均律での半音の幅を100で表した単位)で記述しています。
これをみるとわかるように、7倍音はbVIIより-31cent低く、11倍音は#IVより-49cent低くなります。つまり倍音の中にすでにクォーター音が含まれていることがわかります。
しかも、人間の声ですら7倍音は普通に発音されているため、皆さんは知らないうちにクォーター音に接しているわけです。
ジャズのアドリブでクォーター音を使っている人もいますが、不自然に聞こえないのは、以上のようなことが理由かもしれません。

« 男子厨房に立つ | トップページ | ミュージシャンへの道 その3 »

音楽と数学」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 音楽と数学(倍数) その4:

« 男子厨房に立つ | トップページ | ミュージシャンへの道 その3 »

フォト

最近のトラックバック

無料ブログはココログ