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2014年11月 2日 (日)

音楽と数学(黄金比)

以前、白銀比と音楽(リンク参照)について書きました。皆さんの中には、白銀比は知らないけど、黄金比なら知っているという方が多いのではないでしょうか?
美術のテストに出たりと、絵画の分野で利用されているのは有名ですね。では黄金比とは何かというと『一つの線分を長短二つにわかち、全体と長い方の比が、長い方と短い方の比と一致する』という命題の解です。
式にすると、求める比率をXとした場合、
1:X=X:(1-X)
になります。
これを解くと、
X=(-1±√5)/ 2
で、X>0なので、
X=(-1+√5)/ 2=0.6180339...
という値になります。
実は音楽の黄金比については、うすうす皆さん感じているかとは思いますが、曲を聴いてなんとなく曲のどこかに盛り上がりがあるなぁという体験があるのではないでしょうか?
音楽を演奏したことがある人であれば、最初に盛り上げを持ってきたり、だらだらと盛り上げのないままやった場合に、聴く人のウケが悪かった経験とかないでしょうか?
ジャンルによっては最後まで同じような感じで続くアンビエントのようなものもありますが、今回は一応普通に盛り上がりがある場合について書きます。
ただしCDアルバムやコンサートでのアンビエントな曲は、全体構成の中での抑え部分として、やはりその部分の時間的考慮が必要です。
実は、曲を盛り上げる時間的位置があるということを、藤原義章さんの「リズムはゆらぐ」にすでに書かれています。
この本で音楽での黄金比について詳しく書いてあるのですが、いきなり否定してなんなんですけど、音楽を演奏している立場として、音楽の場合の黄金比は前述の固定値とは言い難く、黄金比よりは細かい「上げ」と「下げ」の繰り返しが、もう少し大き目の「上げ」と「下げ」、それを繰り返して、最終的に全体の「上げ」と「下げ」があることで、アルバムやコンサートを構成していくという、フラクタルな構造の方が多いですね。フラクタルというのは幾何学の概念で、大きい構造の相似形が小さい構造にも表れる図形のようなものをいいます。
例えば、ベルキューブチーズの笑う牛マークはフラクタルになっていて、牛の耳に下がっている耳輪の中にまた笑う牛マークが入っています。
結論としては、音楽において黄金分割が必ずしも存在しないものの、フラクタルな構成において部分的に存在する可能性がある、ということです。
皆さんもこの辺りを意識して、アルバムを聴いたり、コンサートやライブを観に行ったりするとよいと思います。
民族音楽で著名な若林忠宏さんは、インドの音楽の師匠に再会した際に、「あの時から音楽は続いている」と言われたそうです。インドの音楽の概念は奥深いなぁと感心しました。
つまり、人生が音楽である(多分インドの人には輪廻転生を含んで)という非常に長いスパンで考えているのではないかと思われます。
ということで、もし音楽を聴いていて何か不完全燃焼な感じがした場合は、音楽家がそういう構成にして、次の大きなスパンへのつづきを予感させるものと考えると面白いですね。

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