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2014年4月 5日 (土)

音楽と数学(べき数) その3

前回のその2では、周波数を対数グラフにするとわかりやすくなることを書きましたが、引き続き今回は、もっと音楽よりなことを書きたいと思います。

平均律は一オクターブを12に均等に割って作られました。周波数自体はべき数ですので単純に均等に割るのは難しいですが、対数グラフの直線上できちんと12に分割すればそれぞれの周波数が求まります。
オクターブでのAの音は次の式で表せました。
55×2n(2のn乗)(ただしn=0,1,2,…の整数)
今度はその「n」を12に分割すると平均律の各音の周波数が次の式で計算できます。

55×2k/12(2のk/12乗)(ただしk=0,1,2,…の整数)

文字が小さいですががんばってみてください
ここで次の図を見てください。この図は前回は広い周波数で描きましたが、今回は平均律の一オクターブを、対数グラフでは直線として描かれます。縦軸の最小値が基準となる音の周波数で、最大値がその基準音の一オクターブ上の周波数になります。

 

Frequency3_2

音楽での一度や二度などの関係は、平均律上では図の直線上に存在します。

ところが世の中には平均律でない音律も存在します。
平均律は、転調を容易にするために考えられたものですが、元々は2つ以上の音が濁らないように音列が作られていました。濁らないというのは2つ以上の音の周波数の比率が単純な整数比になるものです。
まず純正律ですが、一度の周波数を1としたとき、次の周波数比で作られます。
一度(1)、長二度(9/8)、長三度(5/4)、完全四度(4/3)、完全五度(3/2)、長六度(5/3)、長七度(15/8)、八度(2)
この中の長三度、完全五度の関係は短三度でもありますので、5/4:3/2=5:6の関係から、に短三度は6/5の比率になります。
次にピタゴラス律。こちらも一度の周波数を1としたとき、完全四度と完全五度は純正律と同じですが次の周波数比になります。

一度(1)、短二度(256/243)、長二度(9/8)、短三度(32/27)、長三度(81/64)、完全四度(4/3)、増四度(1024/729)、完全五度(3/2)、短六度(27/16)、長六度(128/81)、短七度(16/9)、長七度(243/128)、八度(2)

細かいことはまた別の機会に書くとして、上の図で純正律を対数グラフでプロットしたのが◇。ピタゴラス律をプロットしたのが○です。
さて、プロットの位置をみると明らかにずれているところがありますね。
特に長三度と長六度で大きいです。
つまり平均律と純正律ではこの音の周波数が大きく違う。例えば、アカペラであわせたり、ブラスセクションやストリングセクションで綺麗になっているところに、ピアノのように平均律で調律された楽器、合わせると音が濁ってしまうということです。まあ大変!
どれだけずれるかというと、周波数比率でいうと、21/3:5/4≒1.26:1.25ぐらいですので、百分の一ぐらいになります。例えば440HzのAの音で考えると4.4Hzもずれるわけです。
正直、これを解決する方法は、どちらかに合わせるしかないですね。
しかし、ピアノを純正律で合わせると、あるキーを中心に調整しないといけないので、別のキーになった時に、変な響きになってしまいます。
まぁ現在では、あまり純正律で演奏されることは少ないですし、その辺のポップスではほとんどが平均律で打ち込みだけなのでそっちに合わせればいいだけですが(笑)
今日はここまで。

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