« 2016年10月 | トップページ | 2016年12月 »

2016年11月12日 (土)

フルートと体調

先日子どもから、「ともだちのフルート担当の人が音がかすれるので、きれいな音をだせるようになりたい」という相談を受けました。

音がかすれるのはフルーティストとしては誰でも経験のあることではないでしょうか? むしろ私の場合はわざわざ音をかすれさせているのですが、そんな人は吹奏楽部にはいないでしょう。
さてではなぜフルートの音がかすれるか?

逆に荒れた音はどうすれば出るか考えてみましょう。
例えば雑音を口で表現するとき、ザーとかシャーとか言いますが、この時歯に息を当てて発音しています。
歯がない人に雑音を出せと言っても難しいのです。ハーとかヒャーという音になって、雑音になりません。
つまり、息が障害物にあたるために、雑音を発生するということです。

さてフルートの荒れた音に戻ってみると、意図しないのに荒れた音が出るというのは、すでに吹き込んだ息が障害物に当たっているわけです。

その障害物の一つは、皮膚。
唇が荒れたままで、息を吹き込むとそのガサガサの皮膚に息があたるために、きれいに空気が送り出せません。
きれいに送り出すには、唇は滑らかにしないといけません。
ですので緊急策は、リップクリームを塗れば良いのですが、普段から食事を気にしてビタミンを摂って、唇が潤った状態にしましょう。
お酒が飲める人であれば、日本酒を少し飲んでおくという手もあります。日本酒は肌をしっとりさせる効果がありますので、唇も潤ってきます。

次の障害物は、フルートの歌口。楽器が悪いの?と思うかもしれませんが、実は人間に原因があります。
空気の流れには、整流と乱流というものがあり、次の通り整流は整っていて、乱流は乱れているのですが、整流では口から出た息が一本の線のようにまっすぐでます。
逆に乱流では口から出た息が発散します。
このためフルートの歌口に到達する時にまっすぐ入った場合は、綺麗な音。入る息や入らない息がランダムに発生する場合には荒れた音になります。
私がわざと荒れた音を出す場合もこれに相当します。
整流を出すためには、肺から口に到達するまでにスムーズに空気が流れる必要があります。
試しに口だけの息でフルートを吹いてみてください。綺麗な音は出ないはずです。

最後の障害物は楽器本体です。尺八という楽器を考えればわかると思いますが、菅の中が竹の筋になっているために、雑音が生じるわけです。

フルートの場合にも、楽器の中が湿ってなく息が通ってない状態では、0.1ミリ以下の細かい障害物がありますが、湿ってくるとその障害物の隙間に水分が入り、音が綺麗になります。
内部に傷やサビがいっぱいあれば尺八と同じ状況になって音が荒れるわけです。

以上から、フルートで綺麗な音を出すためには、以下のような条件が必要ということです。

1…唇を潤すために健康を保つ。
2…肺からスムーズに息を出すために健康を保つ。
3…ウォーミングアップする。
4…楽器を手入れする。

そういえば実家の方の祭りでは、竹の横笛にお酒を通します。水より酒がいいのは乾いたときにベタベタして管内の障害物の隙間を埋めるからです。
また、綺麗な音を出すのには楽器の状態と同じぐらい、本人が健康であることが結構大事なんです。
今日はこれまで。

« 2016年10月 | トップページ | 2016年12月 »

フォト

最近のトラックバック

無料ブログはココログ